長く貸出中だった、モネ《ジヴェルニーの積みわら、夕日》やピサロ《エラニーの牛を追う娘》が、久々に当館に戻ってきました。これら印象派の作品に加えて、デルヴォーと藤田嗣治の裸婦像、ピカソとキスリングの静物画、ルオーとクレーの人物像など、当館所蔵の代表的な西洋絵画を紹介します。
常設展示室 1F 2008 MOMASコレクション 第2期
2008.7.17 [木] - 10.19 [日]
西洋の美術-印象派からデルヴォーまで
惑わしの風景
本物そっくりな作品を見ていると、逆にいつもと違った世界が見えてくる、そんな体験ができるコーナーです。写真をもとに、生茂る草を巨大なキャンバスに描いた小島喜八郎の作品、「カタメタージュ」という独自の技法で人体をかたどった重村三雄の作品(会期の前半のみ展示)などは、実物に忠実に制作されていながら、どこか非現実的な風景をも見せてくれるでしょう。
立石大河亞のワンダーランド
絵画、版画だけでなく、デザイン、絵本、漫画まで、さまざまな分野で活躍した立石大河亞(タイガー立石、1941-1998)の活動を、平成18年度に寄贈された収蔵品を中心に多角的に紹介します。
●作品を大きく3つのコーナーに分けて展示します。
須田剋太-抽象の世界
埼玉(旧吹上町)ゆかりの作家・須田剋太はエネルギッシュな油彩画で知られていますが、今回はグワッシュ(不透明水彩画)の抽象画によって、一味違った繊細な側面を紹介します。白やグレーの上に置かれたさまざまな色彩や、重ねられた絵の具の質感によって、須田剋太の優れた色彩感覚や、細やかな感性を垣間見ることができるでしょう。
会期
2008.7.17 [木] - 10.19 [日]
休館日
月曜日(ただし、7月21日、9月15日、10月13日は開館)
開館時間
10:00~17:30 (入場は17:00まで)
観覧料
一般200円(120円)、大高生100円(60円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
・65歳以上の方は、年齢を確認できるもの(運転免許証、健康保険証等)をご持参ください。
・障害者手帳をお持ちの方は、手帳をご持参ください。
※企画展観覧券をお持ちの方は、あわせてMOMASコレクションもご覧になれます。
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クロード・モネ《ジヴェルニーの積みわら、夕日》1988-89年
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立石大河亞(タイガー立石)《Milano-Torino Superway》 1974年
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立石大河亞(タイガー立石)《壺富士》 1991年
埼玉県立近代美術館では、2008年度より「常設展」という呼称を「MOMASコレクション」に改めました。当館の常設展では2002年度以降、外部からの借用作品や現存作家のご協力によって、所蔵作品を核としつつも従来の常設展のイメージに捉われない、企画性の高いプログラムを実施してきました。名称変更はこうした意欲的な姿勢を示そうとするものであり、これまで以上に充実した展示の実現を目指しています。
※MOMAS(モマス)は埼玉県立近代美術館(The Museum of Modern Art, Saitama)の略称です。